本格ミステリとしては外せない!
十角館の殺人/綾辻行人
綾辻行人さんのデビュー作です。すごいです。(ネタバレなしでおススメします。)
綾辻行人さんと言えば「本格ミステリ」というイメージがあり、多くの作品を書いていますが、やはりその中でも「十角館の殺人」は外せません!
こんなひとにおススメ
- 本格ミステリが好きなひと
- 「そして誰もいなくなった」を読んだひと
今回久しぶりに読み返してみました。もちろん犯人を知っている状態で。
いや~、うまいですね~。 さりげなく伏線が張られていますが、解らないですよね~。このトリックは驚きです。気づきませんよ、普通。
順調に読み進めて行った後、あるセリフを読んだところで固まります。
「えっ?」
「どういうこと?」
そして徐々に頭の中が整理された後にようやく、
「えええ~~」
「うそ~~」
「◇◇が△△だったの~~」
という衝撃がくるのです。この感覚、最高です。
ここでちょっとあらすじを紹介。
物語は九州の孤島に建つ「十角館」が舞台。この島は半年前に殺人事件の起きた島で、そこに大学のミステリ研究会のメンバー7人が訪れる。
そこで発生する連続殺人事件。被害者が一人また一人と増えていく。犯人は7人の中にいるのか? それとも外部の人間か? そして半年前の事件との関連は??
小説としては、この島での連続殺人を描く章と、本土で半年前の事件を解明していく章が交互に進んでいきます。
またミステリ研究会のメンバーが、有名なミステリ作家の名前を使ったあだ名で呼ばれているところも特徴ですね。
アガサ・クリスティーの「アガサ」とか、エラリイ・クイーンの「エラリイ」とかです。
最初は何のことかと思いましたが、各人物もそれぞれ個性的に描かれているため、読み進める上では逆に分かりやすかったかも。
また最後にはしっかり伏線を回収した記述もあるので、読み終わったあとは全てが解明されてスッキリできます。
とにかく本格ミステリを語るのであれば、「十角館の殺人」は外せません。
本格ミステリ初心者の方にもおすすめできる作品です。
綾辻行人さんには他にも「館シリーズ」として「水車館の殺人」、「迷路館の殺人」などなど良作がたくさんありますので、こちらもおすすめです。
でもやっぱり私としては、「十角館の殺人」を読んでほしい!
ということで、「十角館の殺人」のおススメでした。