なぜ人間は生きて死ぬのか?
池上彰と考える「死」とは何だろう/池上彰
みなさん「死」について考えたことはありますか?
若い人であれば特に、身近なところに「死」がないと、あまり考える機会は無いかもしれませんね。
しかし、「死」と関係のない人間は世界中に一人もいません。
こんなひとにおススメ
- 「死」について考えたことが無いひと
- 「死」に関する知識を得たいひと
人間、自分に関係のない(と思っている)ことについては、いろいろ調べたりしませんし、情報も入ってきません。
しかし「死」というのは、全ての人間に関係していることです。
これを読んでいるあなたも例外ではありません。
とは言っても、普通に健康に生活しているひとであれば、「死」を意識するのはお葬式の時ぐらいではないでしょうか。
特に年齢が10代や20代であれば、ほとんど考えたことがなくても不思議ではありませんね。
私も多少は「死」を意識するような年代になってきてはいますが、やはりまじめに考えるまでには至っていません。
さて、そんな普通の人たちに向けた、「死」に関する知識の本です。
内容は、生物学的な「死」、宗教による「死生観」、「死ぬとき」に起こること、新型コロナウイルスや東日本大震災による「あいまいな喪失」、「死」をめぐる質問と対談、といった感じです。
「死生観」というのは、そのひとの「生き方」に関わるものであり、そこには「宗教観」が大きく影響しています。
本書では、キリスト教、イスラム教、仏教、神道が挙げられています。
イスラム教では今生きている「現世」は「仮」の世界、「来世」こそが本当の「生」と考えられているそうです。
そして「現世」での行いによって、「来世」が天国となるか地獄となるかが決まるとのこと。
そのために1日5回の礼拝や、ラマダンの断食、その他厳しい戒律を守っているそうです。
うん、厳しいですね。(日本人の私の宗教観から見て)
我々日本人の生活の中には、仏教と神道が溶け込んでいますが、普段あまり意識することはありません。
しかし意識はしていなくても、それが「死生観」の土台となっているはずです。
あなたの「死生観」、「生き方」はどうですか?
一度自分の「生」と「死」について考えてみるのも、人生の中で必要なことではないでしょうか。
同じく、池上彰さんの本
「生き方」について考える