記憶たちの本棚 ~おすすめして記憶

読書の記憶を残すために本の感想を紹介しておすすめ

今こそ読み返してみよう!(目次だけでも)

ファクトフルネス/ハンス・ロスリング

 

コロナ発生前とコロナ禍の今では、同じ内容なのに受ける印象が全く異なるのではないでしょうか

 

2019年に「ファクトフルネス」を読んだ方にも、ぜひもう一度読み直してほしい、そんなふうに思える内容です。

 

こんなひとにおススメ

  • 世界を正しく見たいひと
  • 思考の幅を拡げたいひと

 

 本書は2019年にベストセラーとなっており、書店でも平積みされているところをよく見かけました。

 

そのため購入して読んだ方も多いと思いますが、多くの方が読んだのは昨年であり、コロナ発生前のことでしょう。

 

そんな方たちに目次だけでも読み直して欲しい!と思って書き始めましたが、手元に本がない方のために、目次を紹介いたしましょう。

 

  1.  分断本能
  2.  ネガティブ本能
  3.  直線本能
  4.  恐怖本能
  5.  過大視本能
  6.  パターン化本能
  7.  宿命本能
  8.  単純化本能
  9.  犯人捜し本能
  10.  焦り本能

 

どうでしょう? 読んだことのある方は、なんとなく内容を思い出したでしょうか?

 

読んだことの無い方は、この10項目を見ただけでは、何のことかよく分かりませんよね。

 

人間にはこれらの本能があるため、世界を正しく見ることができない、という内容が豊富な例やグラフを用いて解説されています。

 

 まぁ本を読んでもらえば、本当の世界の姿に驚くとともに、自分がどれだけ上記の本能にとらわれているかが実感できるのですが、もう少しだけ補足説明を追加。

 

  1.  分断本能

    「 世界は分断されている」という思い込み

     

  2.  ネガティブ本能

     「 世界はどんどん悪くなっている」という思い込み

     

  3.  直線本能

     「 世界の人口はひたすら増え続ける」という思い込み

     

  4.  恐怖本能

     「 危険でないことを恐ろしいと考えてしまう」思い込み

     

  5.  過大視本能

     「 目の前の数字がいちばん重要だ」という思い込み

     

  6.  パターン化本能

     「 ひとつの例がすべてに当てはまる」という思い込み

     

  7.  宿命本能

     「 すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み

     

  8.  単純化本能

     「 世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み

     

  9.  犯人捜し本能

     「 誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み

     

  10.  焦り本能

     「 いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み

     

 いかがでしょう? 最近のコロナ関連のニュースやそれに対するコメント等を見ていると、いろいろ考えさせられるものがありますね。

 

この本の著者、ハンス・ロスリング氏が医師であることもあり、「ニュースにならないところで多くの命が失われていること」や、「感染症が拡がるのを防ぐために道路を封鎖したことが原因で、別の被害が発生してしまったこと」などが語られています。

 

毎日コロナの感染者数や都市封鎖などがニュースとなっている今読み返してみると、ものすごく身近なこととして実感できる内容です。

 

 とはいえ、この本全体としては決してネガティブなものではなく、むしろ「良いことはニュースにならない」とか「世界は年々良くなっている」といった「事実」を教えてくれます。

 

 最初に見たときはけっこう厚い本だと思いましたが、内容の割には軽快な語り口で書かれているため非常に読みやすく、1つの章が30ページ程度にまとめられているため、次々と読み進めていくことができますよ。

 

また「4つの所得レベル」の話や、「世界人口は100~120億人で安定する」という話は、あなたがこれから生きていく世界を正しく認識するための基礎知識として役立ってくれることでしょう。

 

読み進めていく途中、「へぇ~」とか「まじで~」とか「そうなんだ~」とか、そんな言葉がきっと出てきます。(たまに声に出ます。)

 

 一度読んだ方も、まだ読んでいない方も、こんな時だからこそ読んでみることをおススメします。