イニシエーション・ラブ/乾くるみ
<おすすめポイント>
「たっくん」
今日のおすすめはミステリ小説です。
少し前に映画化もされましたので、タイトルを知っている方も多いのではないでしょうか。(うまく映像化しましたね~)
世の中に傑作ミステリは数多くありますが、私にとってこの本は少し特別な存在なのです。
私がこの本を始めて読んだのは10年以上前のことなのですが、
と、その前に簡単なあらすじを。
僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて・・・。甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説。
まぁ、こんな感じでミステリっぽくありません。殺人事件とか、密室とか、探偵とか、ミステリっぽいものが登場しません。
そんなわけで、今考えるとどうしてこの本を手に取ったのか?とも思うのですが、それはきっと
「必ず二回読みたくなる」
という一文に惹かれたんだと思います。
そして確かにその通り、私は二回読むことになりました。
250頁ほどの薄い本です。
内容も軽めなので、サクッと読めると思います。
そして二回目を読むことになった時、あなたはどんな気持ちで読み返すのでしょうか。
この後、直接のネタバレはしませんが、
- 予備知識なしで読んで感動したい!
- 作品の雰囲気でも知るのはイヤだ!
という方は、二回読了後に戻ってきて頂ければ幸いです。
ではここから、私が10数年前に読んだ時のお話を少々。
いや~すごい。すごいよ「たっくん」。
内容を思い出すため、久々にパラパラと読み直してみましたが、やっぱり最後にひっくり返されますね~。もう、なんというか、すごい。
この小説は、いわゆるどんでん返し系のミステリです。
当時、このどんでん返し系に免疫のなかった私は大きな衝撃を受けました。だって最後にひっくり返されるんですから。
これをきっかけに、どんでん返し系のミステリにハマっていくことになりました。
大げさ言えば、この本を起点として、その後の読書の方向性が変わったんですね。
そのおかげで、後に多くの衝撃的な作品に出会うことができました。
そういう意味で、イニシエーション・ラブは、私にとって特別な存在となっています。
もしあなたがまだ読んだことがないのであれば、ぜひ同じような衝撃を受けてほしい!と思います。
ちなみに、乾くるみさんの「リピート」、「セカンド・ラブ」も読みました。
どちらも面白い作品ですよ。(詳細は覚えていないけど。)
いずれ読み直して記憶の本棚に入れなくては・・・